2017年3月11日土曜日

満足による幸せと日々を生きるという関係

満足(satisfaction)とは言葉の通り,十分に満ち足りていること,望みが満たされて充足した状態のことです.

例えば,空腹が満たされて満足した.叶えたい目標が達成できて満足できた.
これらは自分のしたいこと(欲望)が満たされており,まさに幸せを感じられる状態と言えます.
反対に,満たされていないからこそ不自由を感じ,不平不満がたまって時には不幸せだと感じるかもしれません.

では,自分の現状に満足して感動に浸りながら暮らすことで,本当に幸せを手に入れられるのでしょうか?


現状に満足すること,今この瞬間を幸せに感じること,それはとても大切なことです.

ただ一つ,気をつけなければならないことは,私たちには”時間”があるということ.
この時間によって自分は日々老いていく,一歩ずつ人生の終わりに向かっている.
周りの誰にとってもこの時間は平等であるため,周りの人は日々進歩しているかもしれません.いつの間にか自分だけ取り残されているかもしれないという可能性は,念頭に置いておく必要があると思います.
今に満足し過ぎて,自分を変えることへの恐れが自分を立ち止まらせてしまい,どうしようもできない制約を生んでしまうことがあります.
あの時あぁしていれば・・・気づいた時にはもう手遅れだったということもあるということです.

不自由で満たされない感覚は,時に辛いものであるかもしれません.
でも,満たされていないからこそ,それを満たそうとする気持ちである”やる気”が湧いてくるとも言えます.
もっとこうしたい,こうであれば良いのにという将来の自分に対する期待が,満たされていない現状を変えようという動機になります.
その動機は,自分にとっての目標に向けられたものなら,それはれっきとした達成動機と言えます.

現状に満足できず,何とか現状を変えてみせると思っている人ほど,自分を変えるための努力をしています.
頑張っている人ほど,満足を感じられないから不幸であるというわけではありません.
幸せになるための条件の一つである,欲望を叶えるための能力を上げられる可能性があるからです.

叶えたい目標が達成できたら,また新しい目標を見つけましょう.
欲望は自分の身体状態やきっかけによって変わります.だからこそ,その欲望を叶えるための目標も新しくすれば良いのです.

だからこそ,満足や不満が良い悪いというわけではなく,限られた時間である人生においてはどちらも大切にして過ごしてください.

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